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投稿日:2025.11.12.
清め塩とは?意味・使い方・宗派の考え方をやさしく解説|小さな自宅葬・家族で「つくる」お葬式 おくり火
清め塩(きよめじお)とは?
清め塩は、神道の考え方に基づいて身や場を清浄に保つために用いる塩です。葬儀や火葬場からの帰宅時、法要後などに玄関先で体へ軽く振り、穢(けが)れを祓う習慣として広く知られています。
由来と意味
- 神道の浄め: 塩・水・火は清浄の象徴。古来、相撲の土俵での塩撒きも同じ発想です。
- “死は穢れ”という見方: 死に触れたあとは清めの所作で日常へ戻る、という心の切り替えの役割があります。
清め塩の正しい使い方(玄関での手順)
- 玄関の外に小皿で塩を用意(ティースプーン1/2ほど)。
- 帰宅した人は外で軽く一礼し、塩を胸・背中・足元に少量ふりかけます。
- 残った塩は玄関外に撒くか、水で流して処分。
- 室内に入ったら、手洗い・うがいをして一息つきます。
※強く擦り込む必要はありません。衣類が汚れないよう少量でOK。
どんな塩を使う?
- 食塩(粗塩)で十分: 専用品でなくて構いません。
- 香り付き・着色は避け、無添加・白が基本。
- 配布用の小袋清め塩を準備しておくと便利(自宅葬・会葬返礼に同封可)。
宗派による考え方の違い
| 宗派・立場 | 清め塩の扱い | ポイント |
|---|---|---|
| 神道 | 用いる | 死を穢れと捉え、塩で祓う所作が基本 |
| 仏教一般 | 地域慣習として用いる場合あり | 葬家や地域の風習に合わせる |
| 浄土真宗 | 原則 用いない | 死を穢れとしない教え。塩を配らない/使わないのが一般的 |
同じ仏式でも解釈はさまざまです。ご寺院の方針やご家族の意向を尊重しましょう。
清め塩を使わない/控える選択肢
- 手洗い・うがいで心身のリセット(どの宗派でも実践しやすい)。
- 玄関先で黙礼・合掌のひと呼吸を置く。
- 神棚封じ・仏壇の整えなど、場の所作を丁寧にする。
よくある質問(FAQ)
Q1. 参列者へ小袋の清め塩は配るべき?
宗派と地域の慣習次第です。浄土真宗の葬儀では配らないのが一般的。配る場合は案内文に明記を。
Q2. 清め塩は家の中に撒いてもいい?
基本は玄関の外で使用。室内に撒く必要はありません。気になる場合は玄関マットを洗濯でOK。
Q3. 量はどれくらい?
ほんの少量(ひとつまみ)で十分。撒き過ぎは滑りやすく危険です。
泉州・南大阪の風習(岸和田・貝塚市・堺市)
泉州地域では、神道寄りのご家庭や地域行事で清め塩を用いる習慣が今も見られます。一方、浄土真宗の多い地域では「清め塩を使わない」ケースも。おくり火では、宗派・地域・ご家族の想いを丁寧に伺い、最適なご案内を行っています。
まとめ|清め塩は“心を日常へ戻す小さな所作”
清め塩は、葬儀後の心の切り替えを助けるやさしい所作です。必須ではありませんが、「そうしたい」気持ちに寄り添って選べるのが現代のスタイル。宗派や地域の考え方を踏まえ、無理のない形で取り入れましょう。
👉 清め塩の用意・自宅葬でのマナー相談はこちら|おくり火(泉州・南大阪対応)