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投稿日:2025.11.16.
骨上げ(収骨)の作法とは?順番・持ち方・マナー・地域差をやさしく解説|小さな自宅葬・家族で「つくる」お葬式 おくり火
骨上げ(収骨)とは
骨上げ(こつあげ)は、火葬後にご遺骨を骨壺へ納める儀式です。ご家族・ご親族が二人一組の箸で一片ずつ丁寧に拾い、係員の指示に従って順に収めます。
当日の基本の流れ
- 火葬終了の案内(職員より呼び出し)
- 収骨室へ移動(説明・合掌)
- 骨上げ(二人一組で拾骨/係員の指示に従う)
- 骨壺の封印(蓋・白布・桐箱)
- 書類受け取り(火葬許可証の返却=埋葬許可証)
拾い方の作法(基本)
- 二人一組で同時に箸で挟んで拾います(象徴的に「ご縁をつなぐ」意味)。
- 箸は火葬場のものを使用(長い竹箸が一般的)。
- 順番は喪主→ご遺族→親族→一般の目安。人数や会場運用に合わせて係員が調整します。
- 拾った骨は骨壺の中心に静かに納め、打ち付けないよう配慮します。
※ 食事作法で禁忌の「箸渡し(箸から箸へ渡す行為)」は、一般の場ではNGですが、骨上げでは儀礼としての二人箸のみを行います。
拾う順番(部位)と地域差
- 多くの火葬場:故人の足側の骨から上へ(足→腰→胸→腕→頭部)と順に。係員の指示に従うのが最優先です。
- 「のど仏」について:地域により取り扱いが異なります。俗に「のど仏」と呼ばれる頸部の骨は象徴的に最後のほうで案内されることがあります(必ずしも全会場で実施するとは限りません)。
- 関東=全収骨が多く、関西=部分収骨(代表骨を納める)が一般的です。
服装・持ち物・人数
- 服装:葬儀礼服のままで可。袖口や装飾が長いものは避けると安全。
- 持ち物:特に不要(数珠は任意)。
- 人数:会場規定や収骨室の広さで制限あり。係員の指示に従う。
- お子さま:参加は可(安全第一・短時間)。難しければ合掌のみでも十分です。
やってはいけないこと(NG)
- 私語・撮影(会場が許可する場面を除き原則控える)
- 骨を掴み直して渡す・一人で素早く続けて拾う
- 骨壺の縁に強く当てる/落とす
- 独自判断で順序を変える(必ず係員の指示に合わせる)
岸和田・泉州の実務メモ
- 火葬場:岸和田市立斎場/ダンバラ斎場(泉佐野市)/堺市立斎場など。運用・人数制限・順序は各場で異なるため、当日の案内を最優先に。
- 部分収骨(関西)では、代表的な骨(足・腰・胸・腕・頭部など)を抜粋して収めます。すべてを拾わないのは不作法ではありません。
- 義歯・金属・医療器などは扱いが分かれるため、事前に葬儀社へ申告を。
骨壺のサイズ・納骨まで
- サイズ:関東は7寸前後(全収骨)、関西は5寸前後(部分収骨)が目安。
- 納骨:四十九日(満中陰)前後にお墓・納骨堂へ。寺院・墓地の管理者と事前に日程調整を。
よくある質問(FAQ)
Q. 骨を落としてしまったら?
慌てずに係員へ。適切な方法で納め直します。拾い直しを自己判断で行わないのが安全です。
Q. 体調が悪くて箸が持てない…
無理は不要です。合掌のみでも十分なご供養です。
Q. 何人まで参加できますか?
火葬場ごとに規定があります。当日の指示に従って交代制にすることもあります。
Q. 骨の順番は決まっていますか?
地域差があるため、係員の案内が最優先。一般には足側から上へといった順でご案内されることが多いです。