ブログ
投稿日:2025.11.04.
真言宗とは?葬儀の特徴と作法をやさしく解説|小さな自宅葬・家族で「つくる」お葬式 おくり火
真言宗とは?
真言宗(しんごんしゅう)は、弘法大師・空海(こうぼうだいし・くうかい)によって平安時代に開かれた仏教の宗派です。
密教(みっきょう)と呼ばれる仏教の教えを基盤とし、「言葉・心・行い(身・口・意)」を整えることで、仏の悟りに近づくことを目的としています。
「真言」とは、サンスクリット語の“マントラ”の訳で、仏の真実の言葉という意味があります。
修行では、真言(マントラ)を唱え、手印を結び、心を静めることで、仏と一体になることを目指します。
真言宗の歴史
真言宗は、空海が唐(中国)で学び、日本に密教を伝えたことから始まりました。
その中心となったのが、和歌山県の高野山金剛峯寺(こんごうぶじ)です。
真言宗は「大日如来(だいにちにょらい)」を中心に、すべての存在の中に仏の光が宿ると説きます。
修行や祈りを通して、今この世で仏の境地に至る「即身成仏(そくしんじょうぶつ)」という考えが特徴です。
真言宗の教えの特徴
- この世のすべては仏の智慧と慈悲によって成り立つ
- 仏と一体になる「即身成仏(そくしんじょうぶつ)」を目指す
- 真言を唱えることで、心と体を整える
- 大日如来を中心に、多くの仏・菩薩を尊ぶ
日常生活でも「感謝」「祈り」「調和」を大切にするのが真言宗の教えです。
真言宗の宗派と本山
真言宗は、空海の教えを受け継ぎながら、時代とともにいくつかの派に分かれました。
代表的な宗派と本山は次の通りです。
| 宗派名 | 本山 | 所在地 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 高野山真言宗 | 金剛峯寺 | 和歌山県高野町 | 総本山。全国の真言宗の中心。 |
| 真言宗智山派 | 智積院(ちしゃくいん) | 京都市東山区 | 一般家庭に多い宗派。関西・関東に広く分布。 |
| 真言宗豊山派 | 長谷寺(はせでら) | 奈良県桜井市 | 女性信仰や観音信仰に親しまれている。 |
泉州・南大阪エリアでは、特に高野山真言宗のお寺が多く見られます。
真言宗のご本尊
真言宗のご本尊は、すべての仏の中心である大日如来(だいにちにょらい)です。
大日如来は「すべてを照らす光の仏」とされ、宇宙そのものを象徴しています。
ご家庭の仏壇でも、大日如来像や掛け軸を中央に安置します。
真言宗の葬儀の特徴
真言宗の葬儀は、密教の作法に基づいて行われます。
故人を大日如来のもとへ導き、成仏を願う祈りが中心です。
- 僧侶が読経し、印(いん)を結び、真言を唱える
- お経は「理趣経(りしゅきょう)」などを使用
- 焼香は3回が一般的
- 故人を仏弟子として導く「引導作法」が行われる
式の中では、厳かで静かな中に「祈り」と「光」を感じることができます。
焼香の作法(真言宗)
- 祭壇の前で一礼
- 右手で香をつまみ、左手を添える
- 額の高さに上げてから香炉に入れる(3回)
- 合掌し、一礼して下がる
3回焼香するのは「仏・法・僧」の三宝に敬意を表すためです。
真言宗のご供養と法要
真言宗では、葬儀後の供養(初七日・四十九日・年忌法要)をとても大切にします。
お経を唱えることで、故人が迷うことなく仏の世界へ導かれると考えます。
また、日常でも「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」と唱え、
弘法大師への感謝を表す習慣があります。
泉州・岸和田エリアでの真言宗葬儀
泉州・岸和田・南大阪地域は、高野山真言宗とのご縁が深く、
地域の寺院で代々真言宗の葬儀を営まれているご家庭も多く見られます。
おくり火では、真言宗の作法・お経・供養に合わせた葬儀や法要を、
一つひとつ丁寧にサポートいたします。
まとめ|真言宗の葬儀は“祈りと光の儀式”
真言宗とは、大日如来の光のもとで、すべての命を尊び、
祈りを通して仏と一体になることを目指す宗派です。
葬儀は、故人の魂が仏のもとへ導かれるための大切な儀式。
おくり火では、泉州・岸和田・南大阪地域において、
真言宗の教えに沿った葬儀や法要を心を込めてお手伝いしています。