まず全体観（泉州で意識したい3つの期限）

• 不動産の相続登記：相続開始を知ってから3年以内に申請義務化（正当理由なく未申請は10万円以下の過料の可能性）。
• 相続税の申告・納付：相続開始（死亡）の翌日から10か月以内。
• 預貯金の仮払い制度：遺産分割前でも各金融機関で上限150万円まで払戻し可（残高×1/3×申請相続人の法定相続分／行ごと上限）。

※ 上記は全国共通の基本。他方、取得書類の入手先や窓口動線は泉州地域で最適化しましょう。

ステップ0｜最初にそろえる共通書類

• 故人の戸籍一式（出生～死亡の連続）・除籍・改製原
• 相続人全員の戸籍・住民票・印鑑証明書
• 遺言書（公正証書／自筆は検認後）または遺産分割協議書（全員実印＋印鑑証明）
• 資産別資料（不動産の固定資産評価証明書、預金通帳、証券口座明細、自動車の車検証など）

資産別：名義変更の流れ（泉州地域の実務ポイント付き）

① 不動産（土地・建物）｜法務局：相続登記

1. 戸籍類・評価証明書・遺言書 or 遺産分割協議書を準備
2. 相続登記を申請（相続人代表または司法書士）
3. 登録免許税の納付（原則：固定資産評価額×0.4％）

泉州メモ：固定資産評価証明書は各市町の市役所で取得（例：岸和田市役所・泉佐野市役所など）。
相続登記は3年以内に申請義務です。放置はトラブルのもと、早めに着手を。

② 預貯金（銀行・ゆうちょ）｜各金融機関

1. 金融機関へ相続発生の届出（口座は一時凍結）
2. 遺言書または遺産分割協議書＋戸籍類で払戻／名義変更

遺産分割前でも、行ごとに上限150万円まで仮払い制度の活用が可能。葬儀費や当座資金を確保できます。

泉州メモ：地銀・信金・JAなど複数口座があるケースが多め。口座一覧表を先に作ると時短に。

③ 自動車（普通車・軽）｜運輸支局・軽自動車検査協会

• 必要書類：故人の除籍謄本／相続人の戸籍・印鑑証明／遺産分割協議書（または遺言） 等
• 相続による移転登録を申請（代理申請可）

泉州メモ：大阪運輸支局（軽は軽自動車検査協会）での手続。平日午前の早い時間がスムーズ。

④ 上場株式・投資信託｜証券会社・株主名簿管理人

1. 証券会社へ相続手続の届出（各社の相続パック書式）
2. 相続人名義の証券口座を開設→名義変更・移管
3. 配当・分配金の受取方法を指定

泉州メモ：複数社に口座が分散している方が多い印象。一社ずつ完了させ、控えをまとめると後続の税務確認が楽です。

泉州地域（岸和田ほか）での動線最適化

• 家族葬・自宅葬後の流れ：戸籍収集 → 不動産の相続登記 → 金融機関 → 自動車 → 証券の順が効率的。
• 市役所まわり：固定資産評価証明書／住民票・印鑑証明は住所地の市町で取得。
• 火葬場日程（岸和田市立斎場・ダンバラ斎場・堺市立斎場 等）に合わせて施行後、早めに名義変更へ着手。

名義変更チェックリスト（印刷推奨｜泉州版）

• ① 相続人の確定（戸籍収集／法定相続情報一覧図を作成すると時短）
• ② 遺言の有無確認 → ない場合は遺産分割協議書（全員実印＋印鑑証明）
• ③ 不動産：評価証明書取得 → 相続登記申請（司法書士相談推奨）
• ④ 預貯金：各行の相続届提出 → 払戻・解約・名義変更／仮払い制度の活用
• ⑤ 自動車：運輸支局で相続移転（車検証・印鑑証明）
• ⑥ 証券：証券会社・株主名簿管理人で名義変更
• ⑦ 公共料金・携帯・サブスク：契約者変更・停止
• ⑧ 税務：相続税の要否判定 → 10か月以内に申告・納付

よくある質問（FAQ）

Q. 名義変更の期限は？
資産で異なります。とくに不動産の相続登記は3年以内に申請義務、相続税は10か月以内です。預金・証券・自動車も早期着手が安全。

Q. 遺産分割がまとまらない時は？
預金は仮払い制度で当座費用（葬儀費・公共料金など）を確保可能。数式に基づく枠で、各行上限は150万円です。

Q. 岸和田市・泉州地域での注意点は？
固定資産評価証明書の取得、市役所での証明書発行、運輸支局の窓口時間など、移動の動線を一日で組むと時短になります。

👉 【泉州地域】名義変更の個別チェック（不動産・預金・自動車・証券）／必要書類の確認はおくり火へ