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投稿日:2025.11.09.

白装束とは?意味と由来をやさしく解説|小さな自宅葬・家族で「つくる」お葬式 おくり火

 


白装束(しろしょうぞく)とは?

白装束とは、葬儀の際に故人が身につける白い衣のことです。
「旅立ちの装い」とも呼ばれ、古くから日本で葬送の際に用いられてきました。

その白い衣には、故人がこの世の穢れを脱ぎ捨て、清らかな姿であの世へ旅立つという意味が込められています。


白装束の由来

白装束の歴史は古く、奈良時代にはすでに「死者は白で送る」という風習があったと伝えられています。
当時、白は「神聖」「清浄」「始まり」を意味し、神事や葬儀の場で尊ばれる色でした。

また、白装束には「死後の旅支度」という考えもあり、
昔の日本では旅に出る際に身支度を整えるように、
故人にも「冥途(めいど)への旅立ちの準備」を整える意味がありました。


白装束に込められた意味

意味 説明
清らかさ 白は穢れを祓う色。死後の世界に清らかに向かう願いを込める。
再生・出発 死を「終わり」ではなく「新しい旅の始まり」として捉える象徴。
平等 身分や地位に関係なく、すべての人が同じ白衣で旅立つという考え。
神聖 神事にも使われる色で、浄化と祈りの意味を持つ。

白装束の一般的な形

地域や宗派によって異なりますが、一般的な白装束は次のような形をしています。

  • 白い着物(経帷子〈きょうかたびら〉)
  • 足袋(白い靴下)
  • 手甲・脚絆(てこう・きゃはん)
  • 六文銭(三途の川の渡し賃の象徴)
  • 頭巾や三角布(あの世での身支度を意味)

これらはすべて「旅支度」としての意味を持ち、
故人が迷うことなくあの世へ向かえるようにとの願いが込められています。


宗派による違い

白装束の考え方は宗派によって少しずつ異なります。

  • 仏教: 白は「無垢」「悟り」を表す色。どの宗派でも広く用いられています。
  • 神道: 死を「穢れ」とせず、白を「神聖な色」として重んじます。
  • キリスト教: 白は「復活と希望の色」ですが、葬儀では黒い喪服が主流です。

現代では、宗派よりも「清らかに送り出したい」という想いを優先し、
どの宗派でも白装束を選ぶご家族が多くなっています。


現代の白装束のかたち

現在では、故人の生前の好みに合わせて、
洋装風の白衣布団のような柔らかい素材の白装束も増えています。
「おしゃれに」「穏やかに」というご家族の気持ちを大切にしたスタイルです。

おくり火でも、性別や年齢に合わせた柔らかい白装束をご用意し、
心を込めてお仕度をお手伝いしています。


泉州・岸和田エリアの風習

泉州・岸和田・南大阪地域では、昔から白装束でのお見送りが一般的です。
近年は葬儀の簡素化が進む中でも、「白い衣だけはきちんと」という声が多く、
旅立ちの儀式として大切にされています。


まとめ|白装束は“清らかな旅立ちの象徴”

白装束とは、故人が新しい世界へ向かうための清らかな衣です。
白という色に込められた「祈り」「平等」「再生」の意味を感じながら、
感謝の気持ちでお見送りすることが大切です。

おくり火では、泉州・岸和田・南大阪地域の皆さまに寄り添い、
故人とご家族の想いを大切にしたお仕度をお手伝いしております。

👉 白装束や納棺についてのご相談はこちら|おくり火


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