まず押さえる「基本の流れ」

1. 参列への御礼（本日のお参りに対して）
2. 逝去の報告（日付・年齢・生前の御厚情への感謝）
3. 今後のご供養・法要の予定（分かる範囲で）
4. お願い（安全なご出棺・ご会葬御礼の代替 など）
5. 締めの一言（簡潔に）

所要1〜2分が目安。出棺直前は長い弔辞より「短く、はっきり」が好印象です。

用途別テンプレート（即コピペ）

① 仏式・一般的な出棺挨拶（標準）

本日はご多用のところ、◯◯（故人名）のためにご会葬を賜り、誠にありがとうございます。
◯◯は◯月◯日、◯歳にて永眠いたしました。生前は皆さまに温かいお付き合いをいただき、家族一同厚く御礼申し上げます。
この後、火葬場へ向かい、後日の法要等は改めてご案内いたします。
どうぞお気をつけてお帰りください。本日はまことにありがとうございました。

② 無宗教・献花中心の式（あっさり簡潔）

本日はお忙しい中、◯◯の見送りにお集まりいただきありがとうございました。
皆さまのお心遣いに深く感謝申し上げます。これより出棺いたします。
どうぞ道中お気をつけてお帰りください。ありがとうございました。

③ 家族葬（参列を絞った場面）

本日は親しい皆さまにお見送りいただき、家族を代表して御礼申し上げます。
◯◯は皆さまのおかげで穏やかに旅立つことができました。
簡素ではございますが、後日あらためてご挨拶させていただきます。本当にありがとうございました。

④ 火葬式（式典なし／自宅・会館でお別れ後）

本日は短い時間ではございましたが、◯◯とのお別れにお立ち会いくださりありがとうございました。
これより火葬場へ向かいます。生前賜りましたご厚情に心より御礼申し上げます。
後日のご報告は書中にて失礼いたします。ありがとうございました。

⑤ 会社・仕事関係者が多い場面

本日はお忙しいところご会葬を賜り、誠にありがとうございます。
◯◯は在職中、皆さまに支えていただきましたことを深く感謝しておりました。
略儀ながら、まずは家族を代表して御礼申し上げます。どうぞお気をつけてお帰りください。

⑥ 町会・ご近所が多い場面（泉州ローカル）

本日はお足元の悪い中、◯◯のためにお集まりいただき、誠にありがとうございます。
生前は町内の皆さまに大変お世話になりました。心より御礼申し上げます。
出入りや駐車の件ではご協力を賜りありがとうございました。どうぞお気をつけてお帰りください。

⑦ 若くしてのご逝去（言葉を抑え、感謝を主に）

本日は◯◯のためにお集まりいただき、心より御礼申し上げます。
突然の別れに言葉もございませんが、生前賜りましたお力添えに深く感謝いたします。
皆さまのお気持ちを励みに、家族一同心を寄せ合ってまいります。ありがとうございました。

⑧ 長寿のご逝去（穏やかなトーン）

本日は故◯◯のためにお見送りいただき、誠にありがとうございます。
◯◯は皆さまに見守られ、天寿を全ういたしました。生前のご厚誼に厚く御礼申し上げます。
これより出棺いたします。どうぞお気をつけてお帰りください。

⑨ 雨天・悪天候（気遣いを添える）

本日はお足元の悪い中、◯◯のためにご会葬賜り、誠にありがとうございました。
これより出棺いたします。体調を崩されませんよう、どうぞお気をつけてお帰りください。

⑩ 最短30秒の超短文（マイク前が苦手な方向け）

本日はご会葬ありがとうございました。皆さまのお心遣いに深く感謝申し上げます。
これより出棺いたします。どうぞお気をつけてお帰りください。ありがとうございました。

言い回し・マナーのコツ

• 主語は「家族を代表して」—個人の主観よりも感謝を中心に。
• 数字は言い切る—「◯月◯日」「◯歳」。曖昧表現は避ける。
• 長すぎ注意—出棺前は1～2分。弔辞は前段で別に。
• 宗派配慮—浄土真宗では「ご冥福」より「ご懇念」等が無難（迷えば「生前のご厚情に御礼」）。

避けたいNG表現（言い換え例）

泉州・岸和田市の実務メモ

• 火葬場への移動時間（岸和田市立斎場・堺市立斎場・ダンバラ斎場 等）に合わせ、全体を2分以内で。
• 町会・隣保の方が多い場合は、駐車・出入りへの御礼を一言。
• 会葬返礼を省略する場合は「後日あらためてご挨拶」と添えると丁寧。

直前チェックリスト

• 原稿は名刺サイズの短冊に要点だけ（大文字・行間広め）。
• マイク位置・音量の確認／立ち位置は写真導線の邪魔にならない場所。
• 最後の一礼は棺→参列者の順で軽く。

👉 出棺挨拶の個別カスタマイズ（家族構成・宗派・会場規模に合わせて）はこちら｜おくり火（岸和田市・泉州）